平成20年6月射水市定例議会報告
                                       射水市議会議員 東保 力

T あらまし

 6月定例会は6月12日招集され25日までの会期14日間と定め、議案第55号平成20年度射水市一般会計補正予算(第1号)等の会計3件、条例の制定・改正3件、不動産処分1件等の議案8件報告2件(先決処分の承認2件「射水市市税条例一部改正」「射水市国民保護協議会条例の一部改正」)、その他議決事項以外の報告3件(継続費繰越計算書1件、繰越明許費繰越計算書2件)、同意1件(固定資産評価員 村下四郎氏新任)、諮問2件(人権擁護委員 加藤正人氏再任、同 中川弘紀氏再任)が提案されはいずれも原案通り可決、承認いたしました。

U 今議会の焦点

1 小・中学校校舎や公共施設の耐震化の促進について、これは中国四川省大地震や先日の岩手・宮城内陸地震での大被害があり、当市の対策と対応状況について確認しました。特に中国の地震は、学校での授業中に発生し、校舎が倒壊して生徒が瓦礫の下敷きとなり死傷者が多数にのぼる大被害でした。また、岩手・宮城の地震では学校が避難所になっている。学校、公共施設の耐震化を促進されたい。市内の小・中学校校舎の耐震調査はほぼ終えているが耐震化率は58%。総合計画では、10ヵ年計画で順次耐震化工事の予定であるが、国の後押しもあり計画を前倒しして早めに実施していきたいとの由。また、関連して地震災害等の初動体制、情報収集、伝達、広報のあり方や耐震性貯水槽、消化栓対策については、常に見直し、点検、耐震化整備を怠らないように努めるとの由。

2 統合庁舎建設については総合計画の最重要課題であり今後どのように取組んでいくのか。今年度の予算では、20万円の予算計上で何をするのか。基本構想の資料づくりをし、合併特例債の期限の平成27年度まで完成させる準備をしているとのことである。この庁舎問題をどうするかによって、射水市のまちづくりのやり方・あり方が変わってきます。議会も当局も市民とともに、慎重かつ速やかに万機公論にして結論を導き出す努力をすることであり、特に市長、当局が早期建設に向けての熱意が感じられないのが残念。

 現在、議会では、議長の私的諮問機関として「議会改革検討委員」が設置され議会改革ついて真剣に議論し改革をしています。目玉は、議員定数を次回何名にするかです。色々な意見が出ています。概ね24名から28名、法定定数の30名と言う方も。9月議会まで結論を出すために喧々諤々の意見を出して議論しています。

私の持論は、庁舎建設問題を次期選挙で当選された市長、議員で決めると言うことであれば、議員は合併後にした選挙方法で旧市町村での特例枠をとった30名でいいと思っている。総合計画もスタートしたばかりだし、射水市の均衡あるまちづくりに資するであろう。統合庁舎建設決定後の議員定数は、18名から21名と考えています。

3 温暖化ガス・二酸化炭素ガス削減対策等地球温暖化防止対策と地球環境保全について、「射水市環境基本条例」を策定したが、市として削減数値目標の設定とその削減対策や広い環境問題をどのように取組み、実施していくのか。温暖化ガス量を何時の時点を基準にして計算した数値なのか。その計算根拠は如何に。また、削減数値目標どのような根拠を基にして計算して設定した数値なのか。7月に北海道洞爺湖で世界サミットが開催され、その主要議題はこの地球温暖化防止対策と先進国と発展途上国が如何に安定した経済成長を持続するかと言われています。当市も市民(家庭)、企業、行政が一体となり取組、成果を上げていきたい。 

4 後期高齢者医療制度の諸問題について、信頼される市民病院の取組(医師、看護婦確保、採決器具問題等)や増え続ける高齢者救急と救急医療センター棟の整備について、妊産婦一般健康診断の公費負担拡大について、斎場建設について(今年度、調査検討委員会を設置する)、新湊大橋の完成と日本海ミュージアム構想の進捗状況と東海北陸自動車道開通に伴う観光対策について、防犯対策と防犯カメラの設置と効果について、地域の実情に即した農業対策事業と整備について、教育環境(教育基本法、関連三法の改正に伴う教育現場はどうか、小中学校児童の携帯電話の対応対策、学童保育の対策、食育と給食センターのあり方と整備、児童の体力向上策、モンスターペアレントの現状と対策について等)について、北陸新幹線の進捗状況と並行在来線に関する対策について、原油の高騰による諸物価の高騰と対策、スライド条項の適用について等々、市政全般にわたり活発に議論が展開されました。

V 可決された主な議案

議案第55号 平成20年度射水市一般会計補正予算(第1号)

これは歳入、歳出を14,300千円を増額し、歳入、歳出予算総額を376億75,281千円にしようとするものです。

 歳入では、県支出金2,400千円(個人住民税臨時広報支援交付金)、寄付金2,300千円(一般寄付金・北陸銀行関連会社役職員一同、環境保全事業寄付金・アイエス総合開発)、繰越金2,500千円(前年度繰越金)、諸収入7,100千円((財)地域活性化センター助成金5,000千円、芸術文化費(ラポールのネーミング料・アイザック)2,100千円)で、歳出では、総務費1,260千円(市税クレジットカード収納導入事業・来年度からで県下一早い導入等)、衛生費1,300千円(とやまPET画像診断センター検査料助成300千円、学校用省エネナビ購入1,000千円)、商工費3,686千円(射水ブランド推進事業等)、土木費1,379千円(指定宅地取得支援事業追加補正)、教育費2,700千円(小学校児童図書等購入1,800千円他)の合計14,300千円を各増額補正をするものです

議案第58号 ふるさと射水応援寄附条例の制定について

これは、射水市をふるさとと思い、応援しようとする市外に在住する個人及び市外に拠点がある団体から寄附金を募るとともに、「ふるさと射水応援基金」を設置し、寄附者の意思に即した事業に活用することにより、個性豊かで輝きのあるまちづくりを行うため、条例を制定するものです。10条からなる条例ですが、対象事業は@子育て及び高齢者の支援に関する事業 A教育環境の整備及び人材育成に関する事業 B伝統芸能及び文化財の保存及び活用に関する事業 C自然保護及び自然環境の保全に関する事業 D前各号に掲げるもののほか、目的達成のために市長が必要と認める事業です。

議案第60号 射水市国民健康保険税条例の一部改正について 

 これは、後期高齢者医療制度の創設等に伴う健康保険法の一部改正する法律及び年金から国民健康保険料の特別徴収の開始(10月1日)する地方税法の一部改正する法律が施行されたので、本市条例においても所要の改正を行うものです。

(1)後期高齢者医療制度の創設等に伴う改正

 ア 後期高齢者支援金分に係る課税額の追加と本市国民健康保険事業特別会計財政計画の見直しにより、国民健康保険税の算定方法、税率及び限度額を次のように改正する。

イ 後期高齢者医療制度の創設に伴う国民健康保険税の激変緩和措置を講ずるもの。

(ア)特定世帯に係る軽減措置(5年間)

国民健康保険から後期高齢者医療制度に移行した者と同一の世帯に属する国民健康保険単身世帯(特定世帯)に係る医療分及び支援金分の平等割額を半額とする。

(イ)被用者保険の被扶養者であった者に係る減免措置(2年間)

被用者保険から後期高齢者医療制度に移行することにより当該被保険者の被扶養者から国民健康保険の被保険者となる65歳以上の者について、2年間、国民健康保険税を軽減する措置を講ずる。

(2)年金からの特別徴収の開始に伴う改正

世帯内の国民健康保険の被保険者全員が65歳以上75歳未満である世帯の世帯主で、次のいずれにも該当するものに対して課する国民健康保険税を特別徴収の方法によって徴収するため、必要な規定を設けるもの。

 ア 世帯主自身が国民健康保険の被保険者となっていること。
 イ 特別徴収の対象となる年金の年額が18万円以上であること。
 ウ 介護保険料の特別徴収対象者であること。
 エ 国民健康保険税と介護保険料を合わせて、年金額の2分の1を超えないこと。

施行期日は、条例公布の日とする。但し、年金からの特別徴収に関する改正規定は平成20年10月1日とする。

※ 詳細は射水市役所各行政センター窓口か大島庁舎保険年金課(52−7965)へ。

平成21年度射水市重点事業 国・県の要望(主なもの抜粋)

1.学校教育施設の要望について(東明小学校・中太閤山小学校大規模改造、新湊南部中学校増改築 継続、片口小学校屋内運動場増改築 新規)
2.庄川直轄河川築堤事業について 継続(塚原、庄川本町、庄西各地区)
3.庄川水系利賀ダムの建設促進について 新規
4.道路整備の推進について(七美太閤山線整備促進、国道8号坂東交差店立体化事業、北島牧野作道線道路改良等継続 仮称七美荒屋線の道路新設について、新庄川橋の架替え等について 新規 等全9件)
5.妊婦一般健康審査の公費負担拡大に伴う補助金等の拡充について(新規)
6.大島地区における保育園の新設について(新規)
7.災害復旧対策と「寄り回り波」の原因究明について(新規)
8.仮称「国際観光港」の指定制度創設について(新規)
9.環日本海交流拠点の整備について(東西埋立地の諸事業の推進)
10.みなと振興交付金制度の拡充について(仮称新湊大橋のライトアップ)
11.伏木富山港新湊地区(富山新港)の多目的国際ターミナルの岸壁の延伸及びカントリークレーンの増設について(新規)
12.旅客船バース(海王岸壁)の大型船対応と利用促進について
13.臨海道路富山新港東西線(仮称新湊大橋)の整備促進について
14.安全・安心まちづくりについて(中古車販売者等の対応他)
15.公立病院への支援について(新規)
16.子ども医療費助成事業の拡充について
17.雪対策事業の促進について(消雪設備の促進)(新規・継続)
18.北陸新幹線ルート沿線の側道整備について
19.小学校へのスクールカウンセラー等の配置の拡充について(新規)
20.射水警察署庁舎の早期建設及び交番の新設について(新規) 等

新規8、新規・継続2、新規(再要望)11、継続18 計39件

市長、議長中心に国、県へ6月から陳情、要望活動して、来年度の予算に反映できるよう議会もあげて行動します。

東保 力議員

市民環境常任委員会の行政視察

5月12日(月)から14日(水)まで2泊3日で市民環境常任委員会の行政視察。

12日 広島県呉市。@環境基本計画の概要並びに「くれエコアクションプラン」についての実施状況について A斎場整備事業の手法(PFIで建設、民間の運営)と斎場施設を視察。この手法は当市の斎場建設に参考となる。

大和ミュージアム(戦艦大和)を視察。開館以来4百万人が来館。一年間に百万人が来館した施設であります。呉市で宿泊。

13 大阪市。@納税システム、マルチペイメントシステムについて Aコミュニティーバス(赤バス)について。 神戸市三宮で宿泊。

14日 @神戸港の(株)神戸ポートリサイクルのリサイクルセンター視察。神戸市の環境政策「エコテック21構想」のモデル事業として認定、民間10社の出資の下に、2002年4月設立、営業開始され、港湾バース隣接地における日本初のリサイクル施設です。 A神戸海洋博物館見学。

もどる